【目的】

当院では基本すべての上部内視鏡検査(以下GF)を施行する患者に対し検査時の苦痛を軽減する目的でsedation を施行している。

今回当施設において施行している上部消化管内視鏡検査施行におけるsedationの有用性について、その患者満足度調査とweb上における一般的な意識調査をもとに反省点と今後の展望について検討する。
 
【当院の上部内視鏡検査(GF)手順】


ストレッチャー上で左側臥位にて施行

塩酸ペチジン(オピスタン25〜50mg)、フルニトラゼパム(ロヒプノール0.2〜0.4mg) (70歳以上は半量)および臭化ブチルスコポラミン10mgを静注

さらに咽頭反射が強い場合は年齢・体重・基礎疾患・前回の使用量を参考にプロポフォールを追加投与する

終了後ストレッチャーを回復室に移動し約30分間休憩後診察室にて検査結果を説明する


【方法・対象】

当院では基本すべての上部内視鏡検査(以下GF)を施行する患者に対し検査時の苦痛を軽減する目的でsedation を施行している。

今回当施設において施行している上部消化管内視鏡検査施行におけるsedationの有用性について、その患者満足度調査とweb上における一般的な意識調査をもとに反省点と今後の展望について検討する。
 


2010年9月〜12月までの3ヶ月間当医療機関で検査(GF)後アンケートを施行 総数635名(男性290名,女性345名,平均年齢55.6歳)

- 質問内容 -
@GFの既往
AGF検査の動機
B検査の印象(辛さ)
C検査の記憶
D定期検査としてどのくらいの間隔が妥当か。  


2008年12月から2009年8月まで当医療機関所有のwebサイト上において内視鏡検査についての一般的な意識アンケート調査を施行した




まず@当院におけるGFの既往は初回が約20%であり2回目以降が80%を占めていました。 Aその動機ですが検診での二次検査依頼(無症状)が12%  定期的な検査希望が44%  有症状が34.5%  という結果でした。




Bさて当院でのGFの検査後の印象ですが苦痛を訴えたのは約4%でした。約9割の方は楽であったことが伺えます。

C検査の記憶では全く覚えていないという方は全体の約3割であり、意識的は検査をしていることを分かっていても
検査のつらさは認識せず楽に検査ができたことが伺えます。

もちろんsedationを深く使うことは安全性の面でナンセンスです。酸素飽和度やモニターチェックをしながら安全かつ楽な検査が理想です。

先ほど述べましたプロポフォールの使用やその分量は各検者の先生に任せており、当院で2回目以降の方は前回使用した薬材量やその効き具合から使用量を決めますが結果として動脈血酸素飽和度の低下から検査中後に酸素投与が必要であった被検者は男性0.7%、女性2.3%でありました。

特に血圧の著名低下や重篤な偶発症は認めていません。




D最後に定期検査としてどのくらいの間隔が妥当かという問いには1年おきと答えた方が75%。

2年おきが15%と被検者の多くは疾病の心配から比較的短い間隔でも定期検査の必要性は認識していることがわかりました。

【成績WEBアンケート@:(GFについて)】




2008年12月から2009年8月まで当医療機関所有のwebサイト上において内視鏡検査についての一般的な意識アンケート調査を施行した結果です。

サイトが胃腸専門のサイトなのでどうしてもアンケートの結果に偏りがありますが咽頭麻酔のみでの経験の方が圧倒的に多い事がわかりました。

また咽頭麻酔のみのGFでは辛かったという意見の方が6割以上を占めます。

【認知度 】



さて認知度に関してですがGFをしたことない方もしたことある方も半数くらいの方が鎮静剤使用のGFの事を知らずにいます。

経鼻内視鏡は積極的に広報活動があるせいか鎮静剤使用GFより認知度は高いもののまだ3割くらいの方が認識していないようです

【結論】

被検者の多くは疾病の心配から定期検査の必要性を理解しているもののsedation を施行してのGFや経鼻内視鏡は一般的には認知度が低く内視鏡検査をつらく苦しいものと認識している。

sedation を施行してのGFは一般的には一定の理解と満足を得ているものと考え、苦痛なく施行できる技術として一般的に推奨されるべきものと考える。


資料:2011 消化器内視鏡学会 発表
寺田病院 大腸肛門病センター アイビー大腸肛門クリニック 
寺田俊明 医師,葛岡健太郎 医師,岩本真帆 医師
山田麻子 医師